化学系の出身ということもあり、化学分析を行いたいという思いがありました。また、デスクワークを行うだけではなく、時には現場に向かい、実際にモノを触り、手を動かして仕事をしたい、という気持ちもあり、これらの希望を満たせたのが神戸工業試験場(以下KMTL)でした。お客様の手元に近い仕事に携われるので、製品の質にこだわることができる、というのも決め手の一つになりましたね。
理学部出身で工学というものに触れてこなかったので、最初は、基本の基本である「応力」という概念すら馴染みがなく、すごく戸惑いましたよ(笑)。でも、KMTLは学習や経験の機会が非常に多かったので、工学的な思考方法にはすぐに馴染むことができ、不安はすぐになくなりました。自学習においても奨励される雰囲気があり、先輩方もすぐに質問に答えてくれます。そういった雰囲気やサポートがしっかりしているので、機械系出身でなくても働きやすい環境だと思いますよ。
主に試験機等の設計・開発業務を担当しています。通常、材料試験は規格に沿って行われるものですが、規格に沿った試験だけでは世の中の全ての製品の試験を網羅することはできません。例えば、規格外に大きいものや小さいもの、強いものや弱いものもあります。そのような、実体品や規格外の製品をどうやって試験するかを考え、試験の補佐となる開発や、試験機自体を製作することが、主な業務です。
試験機の製作など、ものづくりを行なっているので、考えて設計する「理論」の要素と、実際に汗を流しながら手を動かす「実践」の要素、その両方があるのは魅力ですね。あとは、図面が実際に形になった時や、作った物が想定した機能を満たした時は嬉しいです!(笑)お客様と直接お話させていただく機会もあるのですが、技術的なお話や、その先にあるビジョンのお話などを伺えた時は、最先端の取り組みの一端を担うことができた!という達成感があり、大きなやりがいを感じます。
風通しがよく、人がよいところが好きです。人間関係でどうこうという悪い噂を私は聞いたことがないんですよ。もちろん、意見の不一致によりぶつかり合うことはありますが、最終的にはお互いが納得し合える結論へ持ち込むことができる、理知的な方が多いと感じています。独自の技術を持ったその分野におけるトップ、というのも大きな魅力ですよね。高い技術力を持った技術者が多く、吸収できることが多いので、自身の成長にも繋がっています。
人とやりがいが「ビッグピース!」な職場ですね(笑)。今後については、現在担当している試験機の普及が目標です。少量の部材で試験を行える試験機で、プラントの寿命推定などに用いられています。大規模にプラントを止める必要がなかったり、対象物に対するダメージが最小限に抑えられたり、試験のハードルがぐっと下がります。その結果、より安全なプラント運営に寄与できると考えているので、この素晴らしい技術をもっと広めたいですし、ゆくゆくは海外にも広げていきたいですね!
MESSAGE
現在、就活市場は売り手市場と言われていますが、実際は簡単には物事が進まず、フラストレーションが溜まることも多いのはないでしょうか。社会情勢が不安定で、将来に不安を感じている人もいるかもしれません。個人的には、そんな苦しい時こそ、安直に楽な方へ流されずに、足元をひとつずつ固め、こだわってもらいたいです。終わったときに「頑張ってよかった!」と思える就職活動こそが、その後の長い社会人生に活きるのでは、と感じているからです。社会人生活の良いスタートが切れることを祈っています!